最近、不眠がうつ病の危険因子として注目されている。不眠があると数年後にうつ病を発症する率が3〜4倍になり、不眠が改善するとうつ病の発症率も元に戻る事が知られている。
うつ病の多くは、完全寛解するといわれていたが、最近では寛解しない患者さんの割合は意外に高く、完全寛解、部分寛解、治療抵抗性がそれぞれ約3分の1ずつ存在すると考えられている。
うつ病の遷延化や自殺企図を防ぐには不眠を治療する事が重要であり、うつ病に伴う不眠をきちんと治療することは、うつ病の再発リスクを低下させる要因と考えられている。
うつ病の94%の患者さんには、何らかの不眠が存在し、その内訳は以下のとおりです。
入眠障害 79% 中途覚醒 70%
早朝覚醒 61% 熟眠障害 81%

上記のような睡眠障害が出現した場合は、心に疲労がたまってきている兆候かもしれませんので、気分転換をぜひ行ってください。