第14回 西日本精神保健学会 発表
平成14年11月14日
於 大分県別府市 別府ビーコンプラザ
作業療法課 地域連携課 地域連携課
三津山功祐 片山淳一 渡邉太朗
 
城山デパートにおける今後の課題
〜地域交流を通して〜
 【問題点】

患者さんの問題点

・社会性に乏しく、自信がない。不安感が強い。スタッフに依存的。
・衣類等を選ぶ際、類似品を選んだり、必要性を欠くものを購入。
・外出行為により情動不安が増悪する場合がある。
・高齢であること自体が長時間外出の障壁。

社会・環境的な
問題点

・徒歩15分程の所に店舗はあるが、開放病棟の患者さんのみに限定。
・バス停まで徒歩で15分ほど要し、身体的疲労を覚えやすい。
・タクシー利用の乗車料金は、無視できない経済的負担。
・店舗側は、接する患者さんへの対応に乏しい。

その他の問題点

・買い物は、スタッフ依存性で、患者さん自身の嗜好性に欠ける。
・家族の高齢化自体、面会、外出および外泊などの減少要因。
・院外活動がスタッフ配属数の面から頻繁に行なえない。

【活動の目的】

患者さんへの
アプローチ

・長期入院患者さんの金銭管理能力、対人接触性の(再)獲得。
・家庭内日常生活に向けた自立意識や意欲面の回復。
・社会的自立に重要な自己決定能力の向上。
・自己イメージの変容(再認識)。
・楽しむ感覚での参加行為。
・家族と“ふれあう”時間の構築。

地域交流としての
アプローチ

・地域社会からのスティグマの解消。
・地域社会に対する啓蒙、教育的な機会の構築。

【活動の展開】
@患者さんへのアンケート(嗜好調査など)
A複数業者への参加呼びかけ(衣料品店・化粧品店・日用品店・CD店など)
B業者とのミーティング、説明会の実施
C患者さんとのミーティング
D業者から患者さんへのPR活動(チラシ広告の配布等)
E家族に対する企画の説明、参加の呼びかけ




城山病院