医療法人敬愛会城山病院 精神神経科、同 心理療法科
藤岡 俊宏、森 由美子、緒方 釈
【対象・方法】
双極型うつ病2例について、夜間帯の連続8時間を抽出して解析処理した。
【結 果】
@時間領域:2例のQRS間隔は、両病相が寛解期に比し短縮化した。A周波数領域:2例の共通
所見として、低周波数成分(LF)、高周波数成分(HF)は、うつ病相が寛解期より低値を示した。
一方、LF/HFは、両病相が寛解期より高値化する成績が得られた。
【結 語】
両病相における頻拍化は、自律神経のうち、副交感神経の機能がより減弱するためと考えられた。
また、LF・HF活性とSDSの成績は、ほぼ一致した。このことは、Holter心電図の画像情報が抑うつ状態に起因した心理的ストレスの有無を、視認的に評価しうる可能性を示唆している。